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【尊厳Well-Kaigo】帰りたいところはどこですか?

【多言語ブログ/末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
【多语言博客/文末附有中文、泰文和英文翻译内容】
【บล็อกหลายภาษา/มีคำแปลภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษอยู่ท้ายบทความ】
【Multilingual Blog / Translations in Chinese, Thai, and English are included at the end of the article】


お盆と「帰る」文化
おはようございます、利久(Rikyu)です。
今日のテーマは「帰りたいところはどこですか?」です。
8月15日──お盆の時期であり、終戦記念日でもあるこの日、日本では多くの人々が故郷へと帰省します。旅行を楽しむ人もいますが、大多数は家族や先祖のもとへ帰るために移動します。

この「帰る」という行動は、実は私たち人間だけのものではありません。鳩やサケ、犬のように、動物も帰巣本能を持っています。そして認知症介護の現場でも、この「帰りたい」という願望──いわゆるBPSDの一つである「帰宅願望」が頻繁に見られます。もしかすると、お盆の帰省も、帰宅願望も、共通する「本能」に根ざしているのかもしれません。

脳科学から見た「帰りたい」
脳科学によれば、強い酒を飲んで記憶が曖昧になっても、自宅へ帰れるのは、記憶とは別の「帰るための脳回路」が働くからだといいます。これは本能的なナビゲーションのようなものでしょう。

また、認知症の方が夕暮れ時に帰宅を強く望む背景には、不安やストレスを感じた際に「慣れた環境」に戻ろうとする脳の反応があります。つまり、帰宅願望は単なる気まぐれではなく、生命科学的に説明できる現象でもあるのです。

「帰りたい時代」という視点
「帰りたい場所」は必ずしも物理的な家とは限りません。
例えば、50年前の家、結婚した頃の家、幸せだった青春時代──そうした「帰りたい時代」が心の中にある場合もあります。

介護の現場では、その人が帰りたい「場所」と「時代」を理解し、可能な限り今の生活環境に反映することが尊厳ある介護につながります。そのためには、介護者が昭和初期や戦後の暮らし、団塊の世代の時代背景などを知っておくことが重要です。

人口構造と介護の変化
戦後75年を経て、団塊の世代が後期高齢者となり、団塊ジュニア世代がそれに続きます。この人口の大きな波は、日本の医療・介護の仕組みに大きな影響を与えています。

これからの介護は、従来の身体介護だけでなく、日常生活支援や心のケアに重点を置いた形へとシフトしていきます。その際、日本の介護は「人間らしく」「科学的根拠に基づき」「実践的」であることを整理し、アジア各国──特に中国、マレーシア、タイ──へ共有していくことが求められます。

外国人介護人材と「帰りたい」会話
現在、日本の介護現場では多くの外国人介護人材が活躍しています。お盆や終戦記念日に、高齢者と「帰りたい場所」の話をすることは、文化や歴史を超えて心を通わせるきっかけになります。

例えば、「もう帰れない場所」や「心の故郷」について語り合うことで、高齢者の安心感が高まり、外国人スタッフにとってもその人の人生を深く理解する学びの時間になります。

お盆と記憶の再生


お盆は先祖を迎え、送り出す行事でもあります。地域によっては盆踊りや夏祭りに、その土地の歴史や記憶が刻まれています。
私が施設長を務めた老人ホームでは、認知症の高齢者が口ずさんだ歌をきっかけに、途絶えていた盆踊りを復活させたことがあります。それは、施設が地域の歴史を再生する拠点になった瞬間でした。

帰る場所と時代を共有する
介護では、その人の人生アルバムや地元史を辿ることで、「帰りたい場所・時代」を再現することができます。私自身のルーツも、先祖が開拓した町や文化と深くつながっています。歴史を知り、未来へつなぐ介護を考えることは、AI時代においても価値ある取り組みです。

メタ認知で振り返る
「なぜ帰りたいのか?」を一歩引いて考えることは、メタ認知の実践です。戦争や歴史的背景を含め、人間が幸せに命をつないでいくための「帰る」行動を、より広い視点で捉えることができます。

今日という日は、帰ることができる人も、できない人も、それぞれが「帰りたい場所と時代」を思い起こす日です。そして、その会話から意外な気づきや心のつながりが生まれるかもしれません。

これから、ここから
お盆は、日本中が移動する日であり、同時に振り返る日でもあります。AIやデジタル技術を活用すれば、直接会えなくても記憶を再生し、共有することができます。

みなさんにとっての「帰りたいところ」はどこですか?
その問いをきっかけに、大切な思い出や人との絆を確かめる一日になることを願っています。

共感いただける方、活動に興味がある方は末尾のお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。

↓↓↓詳細は音声配信Podcastから「ながら聴取」をしてください。

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