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【介護ビジネス】福祉車両が走る風景

【末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
文末附有中文、泰文和英文翻译
ส่วนท้ายมีการแปลเป็นภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษ
Translations in Chinese, Thai, and English are provided at the end.

【介護ビジネス】街を走る福祉車両が当たり前になる社会
こんにちは。ウエル・エイジング・アワーをお届けしている小川利久です。
今回は「福祉車両が走る風景」というテーマで、介護ビジネスの視点から考察を深めたいと思います。

昨日、私は中国・日中経済協会の情報座談会に参加しました。
その中で、自動車メーカー関係者から「中国では福祉車両の普及台数がまだ3000台に過ぎない」という話を聞き、大変驚きました。
日本では、デイサービスや特養ホームなどで福祉車両が当たり前に走っている風景が広がっており、その差に改めて気づかされたのです。

日本では、すでに福祉車両は地域のインフラの一部となっています。
とくに都市部のマンションのエントランス前では、朝になるとデイサービスの送迎車が待っている光景を目にします。
車椅子ごと乗り降りできるようなリフト付きワゴン車が一般的で、側面には施設名が表示されており、ひと目で送迎車とわかります。

一方で、中国ではまだ介護サービス自体が発展途上であり、送迎の仕組みも十分に整っていないようです。
日本のようにデイサービス=送迎とい仕組みも様々な課題を抱えまだ根付いていない状況とのことでした。

では、なぜこれほどまでに福祉車両の普及が遅れているのでしょうか。
その背景には、介護保険制度の有無や、サービス利用が個人負担であること、事業者の財政的な問題、さらには高齢者を乗せる際の事故への懸念など、複数の要因が絡んでいると考えられます。

しかし日本でも、2000年の介護保険制度施行前までは福祉車両が普及していたわけではありませんでした。
むしろ、介護保険の導入によって在宅サービスが普及し、送迎の必要性が高まる中で、福祉車両の市場が広がっていったのです。

実際、現在の日本では介護事業所が約32万箇所あり、そのうちデイサービスだけでも約4万事業所があります。
仮に1施設につき2台の送迎車があるとすれば、それだけで8万台が必要になります。
また、特別養護老人ホームやショートステイでは、日常的な外出支援や病院受診などのために福祉車両が欠かせません。
日本では推定85万台~100万台程度の福祉車両が稼働しているとされています。

つまり、日本では介護サービスの普及とともに、福祉車両の普及も連動して進んできたのです。
これは一種の社会インフラとしての成熟です。

中国にも、今後確実にこの波は訪れます。
なぜなら、高齢化のスピードは日本以上であり、すでに60歳以上が3億人を超えたとも言われています。
仮にその中の10%が介護を必要とすると、3000万人以上が対象となります。
その9割を在宅介護で支えるという国家方針がある以上、福祉車両のニーズは爆発的に高まっていくでしょう。

特に注目すべきは「地方」です。北京や上海などの都市部以上に、農村部や郊外では移動手段の確保が困難であり、高齢者の外出支援が深刻な課題となっています。
これは日本においても、かつて団地に住む高齢者が階段しかない建物から、職員におぶられて送迎されたという事例とも重なります。
こうした物理的・社会的な障壁が、今まさに中国でも起き始めているのです。

PHS(携帯電話の前身)が中国の地方で普及したように、福祉車両もまた地方から必要性が顕在化し、普及が進む可能性があります。

ただし、福祉車両は高額です。
ここには、中古車の活用や機能を絞ったモデルの開発など、コストを抑える工夫が求められます。

介護がビジネスとして成長するためには、人の移動を支える仕組みが不可欠です。
福祉車両、それに付随するリフト、スロープ、介護職員、そして運行管理。これらすべてが組み合わさり、はじめて一つのサービスとして成立するのです。

そして、これを支えるのがテクノロジーです。
AIやICTを活用した運行計画や利用者情報の管理など、日本で進んでいる仕組みは、これからの中国やアジア各国でも導入されていくことでしょう。

最後に。25年前、街を走る福祉車両は存在していませんでした。けれど、今では日常の風景となっています。これは「必要だから生まれた」社会インフラです。高齢社会に突入するすべての国にとって、福祉車両が街を走る光景は、当たり前のものになるはずです。

それが、私たちが歩んできた道であり、これからアジア諸国がたどる未来であると考えると、とても大きな介護ビジネスの成長予測されます。

さて、今何をするべきか?

↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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