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【介護経営】マンモスはなぜ絶滅したのか?~変化に対応する力とは~

今回は「介護経営」をテーマに、ちょっとユニークな問いかけからスタートします。

その問いとは、「マンモスはなぜ絶滅したのか?」というものです。
これは単なる動物の歴史の話ではなく、私たちが直面している社会課題へのヒントにもつながっていると感じています。

マンモスは強かったのに、なぜ絶滅したのか?
私がこの問いを最初に深く考えたのは、2000年に介護保険制度が始まった頃でした。その時に「マンモスはなぜ絶滅したのか?」というテーマで文章を書いた記憶があります。マンモスは大きく、力もあった。
それでも生き延びることができませんでした。

よく言われるのは「強い者が生き残るのではなく、変化に適応した者が生き残る」という言葉です。
実際、現代社会にも通じる深い教訓があります。

高齢社会という「変化」
2000年当時、日本の高齢化率は17%でした。それが今や30%に届こうとしています。
将来的には38%にまで達するという予測も出ています。
寿命も延び、人生100年時代といわれるほど。平均寿命は女性で88歳前後、男性でも82歳近くまで伸びています。

このような「長く生きる」社会の中で、介護の役割もどんどん変化しています。
ただ高齢者が増えたというだけでなく、その高齢者の“中身”も大きく変わっているのです。

「団塊世代」から「多様化する介護」へ
75歳を超えると「後期高齢者」と呼ばれますが、現在その多くは「団塊の世代」にあたります。
彼らは戦後生まれで、高度経済成長期を支えた、いわば「頑張ることが当たり前」の価値観を持った世代です。

そのため、介護に対するニーズも多様化しています。
「助けてもらう」だけではなく、「自分らしく生きたい」「まだまだやれることがある」という想いを抱えている方が増えているのです。

赤字が当たり前になっている介護施設
私は最近、ある法人の理事会で介護施設の予算審議に立ち会いました。
残念ながら赤字の予算が提出され、決算では他事業からの繰り入れによって黒字化されるという状況が続いています。

これはつまり、日常の経営活動では赤字が続いており、決算書上の「黒字」は帳簿上のものに過ぎないということです。このような現実は決して一部の話ではなく、全国の介護施設のうち約4割が赤字だという報告もあります。

変化に対応できていない計画が、社会全体を危うくする
数字が読めないまま、「頑張っているからいいよね」と承認される経営計画は、変化に適応できない介護事業を生み出します。その結果、地域の高齢者支援体制が脆弱化するリスクが高まります。

いま必要なのは、「未来を読む力」です。過去を振り返り、現状を分析し、未来を予測して計画に落とし込む。これが介護経営の本質だと思います。

外国人介護人材の活用も「変化への適応」
今、多くの外国人の方々が東南アジアなどから日本に来て、介護の現場で働いています。
しかし、文化や言葉の壁もあり、地域との摩擦が生まれることも少なくありません。

ここでも問われるのは「変化にどう向き合うか」です。
彼らを「面倒な存在」と捉えるのか、「共に支え合うパートナー」として迎え入れるのか。
地域住民として受け入れ、教育し、共に暮らす姿勢が求められます。

自分が変化を恐れなければ、社会は変わる
私は青森県の田舎で育ちました。中学生の頃には「このまちを出ていくしかない」と思っていました。
実際、出稼ぎに出る親を持つ友人も多く、地方から都会に出て経済を支えた経験があります。

いま、出稼ぎはアジア各国から日本に向けて行われています。若い外国人が日本の高齢化を支える存在になっているのです。まさにかつての私たちがやってきたことを、彼らが担っているという循環です。

これから、ここから〜マンモスのように絶滅しないために〜


マンモスが絶滅したのは「変化に対応できなかったから」です。
私たち日本人、そして介護の現場もまた、変化に柔軟に対応していかなくてはなりません。

いま、介護サービスの多くは「低空飛行」の状態にあります。
ほんの少しの社会変動やインフルエンザの流行で、一気に赤字に転落するリスクを抱えています。

だからこそ、「変化は怖い」「対応できない」ではなく、「まず自分が何ができるか?」を問い、自分から変化に向き合う姿勢が求められています。

マンモスは絶滅しました。
でも、私たちは人間です。
人と人が支え合う社会を絶やさぬよう、一歩ずつ進んでいきたいですね。

↓↓↓この記事の詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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