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介護ビジネスは「教育ビジネス」だった──人材を育てる力とは?

【末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
文末附有中文、泰文和英文翻译
ส่วนท้ายมีการแปลเป็นภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษ
Translations in Chinese, Thai, and English are provided at the end.

介護ビジネスは「教育ビジネス」だった──人材を育てる力とは?
みなさん、こんにちは。
今日は「介護ビジネスは人材を作り出してきた」というテーマでお話ししていきます。

介護は“家庭の仕事”から“社会のサービス”へ


「介護ビジネス」と聞くと、施設運営や高齢者支援サービスなどを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、私自身の経験から申し上げると、介護ビジネスは教育ビジネスに限りなく近いと感じています。

もともとは家族が担っていた「料理」「掃除」「お世話」といった役割が、社会的な労働として定義され、介護という名のサービスに変わっていきました。
そしてこのサービスを誰もが提供できるようにするために、教育という仕組みが不可欠になったのです。

介護人材を育ててきた「資格」と「教育」の歩み
訪問介護のスタートと同時に生まれたのが、ヘルパー2級(現・初任者研修)でした。
そこから以下のように、さまざまな資格制度が整備されていきました。

初任者研修
実務者研修
介護福祉士
社会福祉士
介護支援専門員(ケアマネジャー) など
資格はあくまでスタート地点です。
教育によって、私たちは“介護人材”を育ててきたのです。

教育は一部のリーダーに任せきりでいいのか?
これまで教育の多くは、施設長やリーダーといった現場のキーマンに任されてきました。
しかし、今や教育は誰もがアクセスできる社会的インフラでなければならないと感じています。

教育は「差」をなくし、「標準化」する力を持っています。

標準を作ることで、どこでも一定のサービスが提供できるようになります。
そこから現場独自の応用力が育ち、オリジナリティある介護が生まれていくのです。

専門職が多い介護現場で“つなぐ役割”を担うのは誰か?
介護の現場には、多くの専門職が関わります。

理学療法士
作業療法士
管理栄養士
相談員 など
しかし、実際に利用者の一番近くでサービスを提供しているのは介護士です。
だからこそ、介護士には周囲と連携しながら計画性と判断力をもって動く力が求められています。
この力もまた「教育」によって育まれます。

教育の多様化と、これからの“学び方”
現在の介護教育は、以下のように多様化しています。

教科書やテキスト
音声教材(ラジオ型)
動画教材
オンライン講座(Zoomなど)
OJT(実地研修)
振り返り学習
さらに、AI翻訳や多言語展開により、日本の介護教育を世界に届けることも可能になりつつあります。
私も現在、中国語・英語・タイ語での資料展開を始めています。

日本の介護教育を「体系化」して世界へ



日本の介護は、35年の経験の中で進化を重ねてきました。
しかし、今こそその知見を体系化し、次世代へ・世界へ届けるフェーズに入っていると実感しています。

認知症ケア
看取り支援
食事・排泄・睡眠・心理的支援
制度と連動したケアマネジメント
これらを組み合わせてパッケージ化し、他国でも使える教育モデルとして提示する。
これこそが日本の介護ビジネスが今後果たすべき大きな使命だと感じています。

教育が社会課題を解決する「ビジネス」になる
人件費比率が高い介護業界において、「教育によって人材を生み出す仕組み」は極めて重要です。
たとえば年間総収入が10億円なら、人件費6億5000万円分の価値を生み出す教育が求められます。

その費用は介護保険を通じて社会全体で支えられています。
つまり、教育は単なる“人づくり”ではなく、社会課題を解決するビジネスの核でもあるのです。

これから、ここから──教育が未来をつくる力
今日も私は、ある国際プレゼンに臨みます。
資料はAI翻訳を活用して日本語と中国語の併記。まだまだ完璧ではありませんが、それでも「伝える努力」は始めています。

介護の未来をつくるのは、介護人材です。
そして人材を育てるのは、教育です。

教育こそが未来をつくる。
この信念をもって、これからも介護ビジネスの現場で、新しい仕組みを提案していきたいと思います。

↓↓↓この記事の詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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