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【尊厳Well-Kaigo】なぜ7%・14%・21%なのか?

【多言語ブログ/末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
【多语言博客/文末附有中文、泰文和英文翻译内容】
【บล็อกหลายภาษา/มีคำแปลภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษอยู่ท้ายบทความ】
【Multilingual Blog / Translations in Chinese, Thai, and English are included at the end of the article】


はじめに
おはようございます。利久(Rikyu)です。
本日の「ウエルエイジング・アワー」朝のウォーキングラジオでは、「なぜ7%・14%・21%なのか?」というテーマについてお話しします。介護や高齢化社会を考えるときに必ず登場する数字です。すでにご存知の方も多いと思いますが、これは「高齢化率」を示す基準であり、国や地域の状況を読み解く上でとても重要な指標なのです。

高齢化率の基準 ― WHOが定めた3つの段階
高齢化率とは、65歳以上の人口が全体に占める割合のことです。

7%を超えると「高齢化社会」
14%を超えると「高齢社会」
21%を超えると「超高齢社会」

この区切りは世界保健機関(WHO)が定めたもので、国連も国際比較の基準として推奨しています。日本はすでに29%を超えており、世界有数の超高齢社会となっています。

数字が示す意味
7%を超えた段階では、社会に少しずつ変化が見え始めます。これまで通りの仕組みや考え方が通用しなくなり、「そろそろ準備を始めなければならない」というサインになります。

14%を超えると、実際に制度や暮らしの仕組みが崩れ始めます。介護サービスの需要が一気に高まり、住宅や地域社会の整備が急務となります。

21%を超えると、社会の構造そのものが揺らぎます。労働力人口が減少し、経済の停滞や社会保障費の急増が現実の課題となります。

つまり、この数字は単なる割合ではなく、社会全体の転換点を示す“シグナル”なのです。

平均寿命との関係
高齢化率を見るときには、平均寿命との関係も重要です。日本は男性が約82歳、女性が約87歳、平均で80歳前後となっています。人生100年時代といわれますが、その中で「健康寿命」をどう延ばすかが課題です。

一方、中国や東南アジアの国々では、寿命が日本よりも6~8年短いため、60歳から高齢者と定義される場合もあります。そのため、国際比較では65歳基準に補正して見る必要があります。

各国の高齢化の現状
中国はすでに高齢化率が15%を超え、日本の1990年代半ばと同じ水準にあります。介護保険制度はまだ整備途上で、「9073計画(在宅90%、地域7%、施設3%)」という方針を掲げています。つまり、施設中心ではなく、地域や在宅を重視した高齢者対策が進められています。

マレーシアはまだ高齢化率が10%に満たない段階ですが、寿命が短い分、介護が必要になる時期が日本よりも早く訪れる傾向にあります。そのため、早期から医療・介護体制の準備を進める必要があります。

日本の経験から学べること
日本では1989年に「ゴールドプラン(高齢者福祉推進10カ年戦略)」が策定され、2000年に公的介護保険制度が始まりました。当時の高齢化率は14%を超え、まさに社会が制度転換を求められる時期でした。

日本が10年間の準備期間を設けてスムーズに制度を導入できたことは、今後高齢化を迎える国々にとって貴重な参考モデルになります。

高齢化率を意識するということ
私が海外の方々と介護教育や制度設計の相談をする際、必ず最初に確認するのが「その地域の高齢化率」です。なぜなら、現状と未来を読み解く上での出発点だからです。

高齢化率を知ることで、地域の課題が見えてきます。住宅のバリアフリー化、介護サービスの拡充、社会福祉人材の育成、そして制度改革。すべての入口はこの数字から始まります。

これから、ここから
7%・14%・21%という数字は、単なる統計ではありません。社会がどの段階にあるのか、どんな準備が必要なのかを示す未来の地図です。

日本はすでに29%を超える超高齢社会に突入しました。その経験は、これから高齢化の波を迎えるアジア諸国にとって大きな財産になります。

介護は人の尊厳を守る営みです。制度、科学、教育、そして地域の支え合い。そのすべてをつなぎ直すことが求められています。私はこれからも、高齢化率と平均寿命を軸に、各国の現実に寄り添いながら教育と実践を広げていきたいと思います。

数字を見つめ、現状を受け止め、未来を共に描いていく。それが私たちの役割です。

↓↓↓詳細は音声配信Podcastから「ながら聴取」をしてください。

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