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【尊厳Well-Kaigo】高齢者住宅と介護施設のあるまちづくり

【多言語ブログ/末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
【多语言博客/文末附有中文、泰文和英文翻译内容】
【บล็อกหลายภาษา/มีคำแปลภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษอยู่ท้ายบทความ】
【Multilingual Blog / Translations in Chinese, Thai, and English are included at the end of the article】

~地域包括ケアの中での住宅とサービスの連携とは~

高齢者住宅と介護施設の関係性を見直す
本日のテーマは「高齢者住宅と介護施設のあるまちづくり」です。
日本では、介護施設と高齢者住宅が別々の法律で整備されており、これらをどう連携させて地域の中で有効に機能させていくかが重要な課題になっています。

サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)は、バリアフリー設計に加え、安否確認と生活相談といった最低限のサービスが付加された賃貸住宅です。一方、介護施設には、特別養護老人ホーム(特養)やデイサービス、ショートステイ、訪問介護など多岐にわたるサービスがあります。

歴史から見る高齢者住宅と介護保険制度の進化


実は、日本において高齢者住宅が制度化されたのは介護保険制度よりも後のことです。介護保険は2000年にスタートしましたが、サ高住という仕組みが整備されたのは2011年~2012年ごろ。
それ以前は「高齢者専用賃貸住宅(高専賃)」という形で運営されていました。

介護施設側から見ると、サ高住に付属する介護サービスはほぼ存在せず、実際の支援は地域にある訪問介護やデイサービスなど外部サービスと連携して提供されるのが基本です。
つまり、高齢者住宅と地域介護資源をどう結びつけるかが、まちづくりや経営戦略上のカギとなります。

合築型モデルの可能性と課題
中には、同じ建物内に高齢者住宅とデイサービス、訪問介護、時には特養まで併設されている複合型モデルも登場しています。
たとえば、1階に共用スペースと介護サービス拠点、2階以上に高齢者向け居室を配置する「合築型」や、小規模多機能型居宅介護を併設することで、特養と同等の機能を果たすサ高住などもあります。

このようなモデルでは、入居者が加齢によって介護度が上がっても、同一建物内や近隣で生活と介護サービスが完結できるため、「転居の負担が少ない」という大きなメリットがあります。

建物の広さと住まいとしての質の追求
訪問した兵庫県のビラ樹苑や神戸のフィーカスの丘では、居室面積が40~70㎡という非常に広い設計が特徴でした。
単なる「施設」ではなく「住まい」としての快適性を追求しており、家族が訪問しやすく、プライベート空間がしっかり確保されています。

一方、制度上は15㎡、18㎡、25㎡以上という区分がありますが、広さに比例して生活の質、介護のしやすさ、家族の受け入れやすさが変わってくるというのが現場での実感です。

まち全体で支えるケアシステムの構築へ
このような住宅と介護施設の連携は、単に建物を設計するという話ではありません。
まちづくりの視点から、「地域包括ケアシステム」の中でどう機能させていくかが問われます。
つまり、住宅・介護・医療が生活圏の中で完結するように設計されたまちをどう作るかということです。

特養やデイサービス、訪問介護などが地域の中で有機的に配置され、必要なときに必要なサービスが届くしくみ。それに加えて、高齢者住宅が「暮らしの場」として確立されていることが大切です。

日本型と中国型のCCRCの違い
このような取り組みは、海外からも注目されています。特に中国では397方針(3%は施設、7%は地域=社区など、90%は自宅)のもと、都市部の再開発の中でCCRC(Continuing Care Retirement Community)型の高齢者向け住宅開発が検討されていくようです。日本のように地域に根ざした連携型まちづくりをどのように転換していくのか?興味を持ってみていきたいと思います。

日本型CCRCは、地域包括ケアの考え方に則り、介護保険制度と連動したしくみで構成されています。
一方、中国では郊外型が多く、医療・介護・住宅が「同じ敷地内」にあっても、地域とのつながりが薄くなりがちです。

これから、ここから
私たちはいま、高齢者住宅と介護施設の連携をどのように再設計し、持続可能なまちづくりに組み込んでいくのかが問われています。
その答えは一つではありませんが、確かなことは「生活者の視点」と「地域全体の支え合い」を中心に据えることです。

中国などでの今後のまちづくりにも、この日本で培われた知見が活かされていくことを願いながら、これからも共に考えていきたいと思います。

↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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