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【介護選び】介護用ベッドのロボット化

【末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
文末附有中文、泰文和英文翻译
ส่วนท้ายมีการแปลเป็นภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษ
Translations in Chinese, Thai, and English are provided at the end.

ロボット化する介護ベッドの今とこれから
こんにちは。
春の気配が感じられる今日この頃、桜のつぼみが少しずつ開き始め、季節の移り変わりを感じています。
そんな穏やかな朝にお届けする今回のテーマは、「介護用ベッドのロボット化」についてです。

皆さんは、介護施設で使用されているベッドが、どのように選ばれているかご存じでしょうか?
一般的に、特別養護老人ホームなどの施設では、入居者が自分のベッドを持ち込むことはほとんどありません。
介護用ベッドは、ただ眠るための家具ではなく、介護を支える重要な“補助具”としての役割があるため、施設側があらかじめ用意するのが基本となっています。

私が介護施設の開設準備を始めたのは2003年のことでした。
まだ介護ベッドの種類も今ほど豊富ではなく、どのように選べばよいか試行錯誤しながら、各メーカーの営業担当の方の話を聞いたり、パンフレットを集めたりして情報を集めていました。

当時、私たちが開設した施設は170床規模の大きな特養でした。導入したのは4社9種類のベッド。
それぞれのベッドに特長があり、入居者の要介護度や生活スタイルに合わせて使い分けをしました。

たとえば、フランスベッドは、もともと家庭用家具やホテル用ベッドを製造していた背景があり、温かみのあるデザインが魅力です。比較的軽度の入居者が利用するショートステイの部屋には、自立支援型のベッドを採用しました。

一方で、パラマウントベッドやシーホネンスといったメーカーは、医療用ベッドの開発からスタートしており、医療的な視点からの機能性が高い製品を数多く揃えています。さらに、新規参入メーカーであるプラッツも、木目調のデザインと価格のバランスに優れた製品を提供しており、それぞれの特色を活かしたベッド選びが重要になってきます。

さて、ここからが本題です。
近年、介護用ベッドは「ロボット化」ともいえる進化を遂げています。
以前は、背中部分が自動で起き上がる2モーター式が主流でしたが、現在では足の角度も調整できる3モーター式が普及し、さらに「マルチポジションベッド」のように、ベッドがそのまま車椅子のように変形して移動できる製品も登場しています。

こうした進化は、「できるだけ寝たきりを防ぎ、自立を促す」ことを目的としています。
ベッドがサポートすることで、利用者は自力で起き上がりやすくなり、トイレや洗面所、食堂などへの移動もスムーズになります。

「睡眠介護」

そして最近、私が特に注目しているのが「睡眠」の視点です。たとえば、パラマウントベッドが提供している「眠りスキャン」というシステムでは、センサーで睡眠の質や動きを把握し、介護職員の夜間巡回や見守りをサポートすることができます。

「ベッドはただ寝るだけの場所ではない」と、私は強く感じています。
照明の位置、天井の見え方、マットレスの硬さ、消臭対策、ナースコールの位置関係など、睡眠に関わるさまざまな要素を総合的に考える必要があります。

このような視点から、私は「睡眠介護」という言葉を使い始めました。

(画像中のベッド写真はフランスベッド製の「マルチポジションベッド」)


特に認知症の方にとって、質の良い睡眠は精神的な安定にも直結します。
ですから、食事や移乗の利便性以上に、「よく眠れる環境を整えること」が重要であると考えています。

ロボット化されたベッドや睡眠センサーがもたらすテクノロジーの恩恵は、利用者のQOL(生活の質)を高めるだけでなく、介護職員の業務負担の軽減にもつながります。
ベッド一つの選び方が、その人の暮らし方や生き方にまで影響を与える
――それが今の介護ベッドの持つ大きな力です。

在宅で介護されている方も、福祉用具のレンタル制度を活用すれば、2モーターや3モーターのベッド、あるいは見守り機能付きのベッドを借りることが可能です。
福祉用具専門相談員と一緒に、自分や家族の状況に合ったベッドを選ぶことが、より快適な生活をつくる第一歩になります。

介護用ベッドは、ただの寝具ではありません。
未来の介護を支える「ロボット」として、今後ますます進化していくでしょう。
自立支援、睡眠環境の向上、介護の質の改善――ベッド選びの視点を変えることで、介護はもっと良くなるはずです。

ぜひ、皆さんの介護選びに役立てていただけたら嬉しいです。

なお、介護ビジネスを始めたい、あるいは介護経営の視点を学びたいという方は、
私が運営する「ウエル・エイジング・アカデミー」(末尾掲載)もぜひご覧ください。

↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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