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【尊厳Well-Kaigo】触れる優位性とDSO理論の実践

【多言語ブログ/末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
【多语言博客/文末附有中文、泰文和英文翻译内容】
【บล็อกหลายภาษา/มีคำแปลภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษอยู่ท้ายบทความ】
【Multilingual Blog / Translations in Chinese, Thai, and English are included at the end of the article】


〜介護における“触れる力”を科学と実践から考える〜
ウエルエイジング・アワー対談版
(対談者)田村武晴/日本ウエルエージング協会理事・おうちデイ新聞発行責任者


今回は、「触れる優位性」と「DSO理論」の実践について、25年以上触れる仕事に携わってきた田村さんとお話をしました。

DSO理論とは、D(ドーパミン)・S(セロトニン)・O(オキシトシン)という3つの神経伝達物質の頭文字をとった介護実践の枠組みです。私はこの理論を介護教育や現場に組み込み、日本だけでなく中国やアジアでの展開を視野に整理しています。

触れることの意味と影響
田村さんは、マッサージや施術など、人に直接触れる仕事を長年続けてきました。その中で感じるのは、触れることは物理的な刺激と精神的な刺激の両面を持つということです。

同じ手技でも、相手の体調や気分、睡眠の質、天候、人間関係などによって受け止め方が変わります。触れる側の体調や心の状態も、無意識のうちに相手へ伝わります。だからこそ、施術者は自身の心身を整えることが欠かせません。

観察力と調整力
熟練の施術者は、手だけでなく足の裏の重心のかけ方や体の使い方から、相手の状態や自分の施術の質を読み取ります。例えば、ベッドからの起き上がり方や歩行時の足裏の動きから、その日の体調や筋肉の使い方の変化が分かるそうです。

こうした観察力は、単なる技術だけでは身につきません。田村さんは「マインドセットとスキルセットの両方が必要」と話します。型を守り、破り、離れるという「守破離」のプロセスを経て、初めて深い理解と応用力が得られるのです。

触れられない教育の課題と代替
オンラインや動画研修が広がる中、直接触れることができない状況で、どうやってオキシトシンのような“愛情ホルモン”を引き出すかは大きな課題です。

触れることが苦手な人や信頼関係のない人からの接触は逆効果にもなります。そのため、オンライン教育では「触れる」に代わる方法を工夫する必要があります。

リズム運動と表情筋の活用
私は研修動画の中に、リズム運動や表情筋トレーニングを組み込むアイデアを持っています。例えば、3拍子で手を叩くリズム運動はセロトニンの分泌を促し、表情筋を動かすことでオキシトシンが出やすくなります。

これらは介護現場で自然に行われてきたことですが、科学的にも効果が裏付けられています。オンラインでも参加者に一緒に動いてもらうことで、体験を通じた学びが可能になります。

事例から学ぶ重要性
認知症介護の現場では、一人ひとりの状態や背景が異なります。同じ人でも日によって反応が変わり、BPSD(行動・心理症状)の改善方法も一律ではありません。

だからこそ、事例を蓄積し共有することが介護力向上の鍵です。大規模な統計だけでは捉えきれない日々の変化を、現場の観察と記録から学び合う姿勢が求められます。

科学と人間性の融合
国が進める「科学的介護」は、データやエビデンスの活用が柱ですが、それは医療的視点が強くなりがちです。私が目指すのは、人間的でありながら科学的根拠にも支えられた介護です。

DSO理論を軸に、座学・事例検討・実践を組み合わせた教育プログラムを構築し、ドーパミン・セロトニン・オキシトシンが引き出される介護を提供できる人材を育てていきたいと考えています。

これから、ここから
触れることは単なる技術ではなく、相手の心と体に深く影響を与える行為です。その価値を理解し、科学と経験の両面から磨いていくことが、これからの介護に求められます。

オンラインでも現場でも、人が人に向き合う介護の本質は変わりません。
DSO理論を実践に落とし込みながら、触れる優位性を次の世代へと伝えていきたいと思います。

↓↓↓詳細は音声配信Podcastから「ながら聴取」をしてください。

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