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【尊厳Well-Kaigo】介護は「疑問」から始まる

【末尾に英語、中国語、タイ語の翻訳文を挿入しております】
文末附有中文、泰文和英文翻译
ส่วนท้ายมีการแปลเป็นภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษ
Translations in Chinese, Thai, and English are provided at the end.


〜創造性と尊厳を支える問いの力〜

6月のはじまりに、改めて介護を問い直す
みなさん、こんにちは。6月が始まりました。
月日の流れは本当に早いものですね。私は日々、日本の介護の現場と向き合いながら、それを海外に伝える活動を続けています。

そのなかで常に心にあるのは、「どうすれば本当に意味のある介護を伝えられるのか」という問いです。
今日は、「疑問から始まる介護」というテーマでお話ししたいと思います。

「疑問」は創造性の入口
介護の仕事は、マニュアルや制度に基づいて進められることが多いですが、実際の現場には日々さまざまな変化が訪れます。

「なぜ今日はこの人の様子が違うのか?」
「本当にこの方法が最適なのか?」

そんな小さな“なぜ”こそが、クリエイティブな介護の始まりです。
疑問を持ち、立ち止まり、考え、話し合う。それが、よりよいケアへとつながっていきます。

「看取りの介護」は疑問から始まった
私が「看取り」というケアのあり方に向き合ったのは、東京の特別養護老人ホームに勤務していたときのことです。
利用者が亡くなった際、多くは病院でその最期を迎えることが当たり前のように受け止められていました。

しかし、東京では病院の受け入れがスムーズにいかないことも多く、救急車の中で長時間待機するような事態が続きました。
その時ふと湧いた疑問――「このままでいいのか?」――が、私にとっての「看取り介護」の始まりでした。

制度の中で模索する「看取り」の形
当時、「看取り介護」は制度上は存在していたものの、あまり表立って語られることはありませんでした。
行政も現場も、どう対応すればいいのか分からず、手探りで進めていました。

「なぜ医師でない私たちが死を語ってはいけないのか?」
「医師は直せないとき、何をすべきなのか?」
そんな疑問を、現場のスタッフ、医師、看護師とぶつけ合いながら、少しずつ答えを探していきました。

「気づき」を整理する16項目のシート
私たちは、終末期の変化を丁寧に捉えるために、「気づきシート」というツールを作成しました。
生活の変化を16項目に分け、改善傾向(A)、現状維持(B)、悪化傾向(C)で分類します。

このシートに基づき、看護師・介護士・チームリーダーが連携して情報を共有し、C項目が多くなった場合には「看取りの準備が必要かもしれない」と話し合う。
そうした積み重ねが、本人・家族・ドクターとの対話へとつながっていきます。

看取りの告知は「疑問」から生まれる


「救急車を呼ばずに、そろそろ看取りに入るべきでしょうか?」
そうした職員の問いかけが、見取りの第一歩になります。
制度では「回復の見込みがないと医師が判断したとき」が要件ですが、医師が判断するためには、日々の生活を支える介護職の情報が欠かせません。

職員が気づき、看護師が医療的に評価し、医師が判断する。
この連携のプロセスのなかに、疑問→気づき→判断という流れがあります。

アジアに届けたい「問いから始まる介護」
今、私はこの日本で育まれた「尊厳ある介護=Well-Kaigo」を、アジア各国へ伝えていこうとしています。

中国、マレーシア、タイなど、高齢社会の入口に立つ国々には、同じようにたくさんの“疑問”があります。
制度が整っていないからこそ、問いから始める姿勢がより大切になります。

これから、ここから:疑問を育て、共に創造する介護へ
疑問は、変化を見逃さないためのセンサーであり、創造的な介護を生み出す種です。

「こんな死に方でいいのか?」
「この制度のままでいいのか?」
「もっと本人の希望に寄り添うには?」

そんな問いを持ち続けることが、結果として“後悔のない介護”につながるのです。

尊厳ある介護、Well-Kaigoは、問いを恐れず、問いと共に歩む介護です。
今日も、そんな介護を目指して、一歩ずつ進んでいきましょう。

↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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