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【Well Aging】介護の歩みに無駄なし~マレーシアとの共創から見えた、35年の積み重ね~

霞の中を歩きながら思い返す日々
おはようございます。今朝も隅田川沿いを歩きながら、ウエルエイジング・アワーをお届けします。今朝の隅田川のほとりは、10メートル先も見えないほどの霞に包まれていました。
そんな幻想的な風景の中で、ゆっくりと足を運びながら、今日のテーマ「介護の歩みに無駄なし」を噛みしめていました。

マレーシアとの定例ミーティングから感じたこと


先日、マレーシアのセテラの方々とのオンライン会議を開催しました。
2年以上にわたって続けてきたやりとりが、ようやく形になりつつあります。これからは定期的に会議を重ね、より具体的な取り組みに進んでいく予定です。

参加者の発言を通訳を介して聞きながら、彼らの考えがより深く、そして現実的になってきていることを実感しました。その中で4つの主要な提案があり、中心にあったのは「認証制度」と「高齢社会への備え」でした。

日本の過去と重なるマレーシアの今
彼らの話を聞きながら、私の記憶が自然と再生されていきました。
日本が高齢社会の波に直面し始めた約35年前のことです。当時も同じように、「何から始めればいいのか分からない」という手探りの中で、ディスカッションと勉強会から一歩を踏み出しました。

国の方針である「ゴールドプラン」が提示され、私がいた建設会社も含め、多くの企業が高齢者福祉へ参入を始めました。マレーシアも今まさに、そうした「始まりのとき」を迎えているのかもしれません。

日本ウエルエージング協会の原点
不思議なことに、私が参加していた当時の勉強会を主催していたのが、今の私が会長を務める日本ウエルエージング協会WAJAでした。
その原点を再確認することで、今回のプロジェクトに対する責任と期待を強く感じています。

海外の経験に学び、日本独自の形に変換する
当時、私たちはデンマークやスウェーデン、ノルウェーといった先進国に学びに行きました。しかし、それをそのままコピーするのではなく、日本の住宅事情、医療体制、福祉文化に合うように議論を重ねながらローカライズしていきました。

絆プロジェクトと「ルック・トゥ・ザ・サン」
今回のマレーシアとの取り組みにも、ひとつの名称が必要だと考えました。彼らが使ってくれた言葉「絆(Kizuna)」は、東日本大震災以降、日本人にとって深い意味を持つ言葉です。そしてもうひとつのキーワードは「ルックイースト(Look East)」。

私はこのプロジェクトを「Look to the Sun: Malaysia-Japan Well-Aging Kizuna Project」と名付けました。
東を向けば、そこに昇る朝日がある。未来を照らす太陽のように、日本とマレーシアが共に歩む高齢社会の道を象徴する言葉です。

一つの提案から広がる、12の可能性
マレーシア側の4つの提案に対し、私たちが日本で実践してきた対応は、少なくとも12の事業モデルに広がります。それぞれに3〜5の要素が含まれており、それらを丁寧に展開していくことで、ビジネスとしても社会的意義としても大きな価値を生むことができます。

通訳を通して感じた“理解”の重み
通訳の力を借りながら、約2時間の会議を終えた時には、頭がすっかり疲れていました。
単に英語を聞いて理解するのではなく、背景や意図を汲み取って考え、応答する。この集中力が、真の国際対話をつくるのだと実感しました。

情報発信が新たなミッションへ
今回のやりとりをきっかけに、私はPodcast配信などSNSを通じて、マレーシアにも日本の介護の知見を届けていくという新たな目標を得ました。
日本語だけでなく、中国語、タイ語、そして英語でも発信し、多言語での理解促進を進めていきます。

海外とつながることで見えてきた未来
最後に強く思うのは、私たちの35年の歩みは、決して無駄ではなかったということです。国内だけではなく、海外との連携によって、その価値が何倍にも広がっていく。そしてこれからの時代は「東を向け、太陽を見よ」——未来を照らすビジョンを共有する時代です。

マレーシアの皆さんとともに、介護の未来を共創する。その一歩を、今、踏み出していきます。

↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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