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【介護経営】職場力を高める認知症介護~“選ばれる職場”は、認知症介護から始まる

【末尾に英語、中国語、タイ語の翻訳文を挿入しております】
文末附有中文、泰文和英文翻译
ส่วนท้ายมีการแปลเป็นภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษ
Translations in Chinese, Thai, and English are provided at the end.

「賃上げ」ではなく「選ばれる職場」へ
財務省が「賃金アップよりも選ばれる職場づくりを」と提言したことで、介護経営における新たな視点が求められています.
私自身、介護の出発点が認知症グループホームだったこともあり、「認知症介護こそが、選ばれる職場をつくる要」と考えるようになってきました。

認知症介護は“チーム力”で決まる


認知症介護には、一人の力ではなく、チーム全体の連携が必要不可欠です。
特に認知症高齢者グループホームのような形態では、スタッフ同士が時間をつなぎ合いながら、日々の状態や変化に即応していくチーム力が問われます。

この「チームの質」は、職場全体の雰囲気や離職率にも直結します。
もしチームワークが崩れれば、入居者が混乱し、職員の負担が増え、事故や家族からのクレームへと発展するリスクもあります。

認知症介護が育てる“人間力”


認知症介護では、単なる介護技術だけでなく、「この人はどんな人生を歩んできたのか」「記憶の変化は何を意味するのか」といった“人間を見る視点”が求められます。

その意味で、認知症介護はスタッフの“人間力”を高める教育の宝庫です。
職員たちが利用者の変化に気づき、そこに対応していく過程で、人としての成長を実感できます。無表情だった方が笑顔になる──その瞬間の喜びは、介護職員にとって何よりの報酬です。

毎日の“振り返り”が職場文化をつくる
認知症介護における成長は、一度の研修で終わるものではありません。
日々の申し送りやミーティングで、「なぜうまくいったのか」「なぜ難しかったのか」を振り返る文化をつくることが大切です。

教育、コミュニケーション、記録の取り方、接し方、環境整備──これら全てを総合的に整え、毎日の振り返りによって改善していく。それが、認知症介護における“選ばれる職場づくり”の基盤です。

認知症介護を施設の方針に掲げよう
認知症介護力を施設の方針に掲げ、それを具体的な教育やチーム編成に反映させましょう。
他の施設では混乱しているような場面も、自施設では安定して対応できる。そんな“強み”を目標として掲げることが、選ばれる職場への第一歩です。

教育プログラムはAIやICT、動画やテキストなどを活用し、多様なスタイルで実現可能な時代です。大切なのは、共感力のある職員を育て、評価し、情報共有と振り返りを日常化するシステムを整えることです。

職場力向上は経営改善にもつながる
職場力が上がれば、利用者の満足度が上がり、事故が減り、職員の定着率も向上します。
その結果、経営的にも安定し、収支差額が改善され、働く人への報酬に還元できる財源も確保できるのです。

選ばれる職場は、“人が育つ職場”。そのスタートは、認知症介護に取り組むという意思表明から始まります。

入居基準の見直しも必要
いまだに一部の施設では、「暴言・暴力がある認知症の方は入居できません」といった基準を掲げていることがあります。
しかし、まさにそのような方の生活を整えることが、介護の役割であり、認知症介護の真髄です。

施設のホームページに公開された入居基準が、地域社会とずれていれば、その施設は“選ばれない”のです。自らの方針を見直し、社会に向けて「私たちは認知症介護力を高める職場です」と発信していくことが求められます。

これから、ここから:地域とアジアに広げる「認知症介護力」
現在、私はこの認知症介護教育を中国・マレーシアなどアジア諸国にも伝える活動を進めています。日本で培ったこの“力”を、アジアの高齢社会づくりにも活かしたいのです。

もし、経営者や現場職員の方々の中で「どこから始めればいいかわからない」と感じている方がいれば、ぜひ「認知症介護力を高める職場にしよう」と提案してみてください。

その提案こそが、あなたの職場を「選ばれる場所」に変えていく第一歩になるはずです。

介護経営サポートの相談を承ります。


↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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