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【介護経営】1%の稼働率と0.1%の電気代削減

【末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
文末附有中文、泰文和英文翻译
ส่วนท้ายมีการแปลเป็นภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษ
Translations in Chinese, Thai, and English are provided at the end.

介護経営の鍵は“見えないコスト”にあり?―1%の稼働率と0.1%の電気代削減から考える
みなさん、こんにちは。

今日は少しひんやりとした朝の空気を感じながら、久しぶりに外を歩いてみました。桜の季節も終わりかけていて、少し寂しい気持ちになりつつも、鳥のさえずりや春の新芽の勢いを感じる、そんなウォーキングラジオからの気づきを共有したいと思います。

本日のテーマは、「介護経営における1%の稼働率と0.1%の電気代削減」です。

稼働率1%を上げることの難しさ
介護施設における稼働率は、経営の生命線とも言える指標です。例えば、特別養護老人ホームで平均96%前後の稼働率を維持している施設が多いとされますが、それを97%に上げるという“たった1%”の改善には、実はとても大きな努力が求められます。

単なる空きベッドの埋め合わせでは済みません。重度認知症の方の受け入れ態勢や看取り介護への対応、入院や死亡による離床への準備など、きめ細かな受け入れ計画と人材配置が不可欠になります。職員教育、家族との連携、看護師の病院との連絡体制など、日々の積み重ねがようやく1%の向上に結びつくのです。

このように、1%の稼働率向上には「人の力」と「時間」と「覚悟」が求められます。
逆に言えば、それができなければ施設の収入増加は望めないという厳しい現実でもあります。

0.1%の電気代削減に注目する理由
一方、収入を増やすことが難しい今、私が注目しているのが「経費削減」、特に電気代などの光熱水費です。

実は、介護施設における電気代削減には「職員の努力」がほとんど必要ありません。

LED照明への切り替えや、電力会社の契約見直しなど、管理者や事務方の判断と手続きだけで実行できる施策が多くあります。

最近、コスト削減の専門家と組んでシミュレーションを行った結果、
100人規模の介護施設で年間70万円の電気代削減が実現した事例もありました。
これは、総収入の0.1%以上に相当します。

稼働率1%を上げるのと比べて、この0.1%のコスト削減がいかに手軽で、
しかも確実性が高いかということが分かります。

削減した電気代を「攻めの経営資源」に変える
ここで私が強調したいのは、「削減した70万円をどう使うか」です。

私はこの金額を、ぜひ「職員教育」に充てていただきたいと思っています。
たとえば、外国人介護職員への日本語教育、介護技術研修、外国人教育に携わる日本人職員の育成など、今まさに現場で求められている支援に活用するのです。

施設によっては、総収入が6~7億円あるにも関わらず、研修費が年間40万円程度しか計上されていないケースも少なくありません。
これでは新規雇用職員、とりわけ外国人職員の育成が追いつかず、離職やトラブルにつながり、結局は多額の募集費がかかってしまいます。

仮に年間の職員募集費が500万円かかっていたとして、それが教育強化によって250万円に抑えられれば、それだけで大きな経営改善になります。

教育の“見えない効果”が稼働率を押し上げる
職員教育に投資することは、ただ知識や技術を与えるだけでなく、職員の定着率向上やチーム力の強化、そして入居者満足度の向上にもつながります。
結果として、施設の評判が良くなり、紹介や申込が増え、稼働率の向上につながるという好循環を生み出すのです。

見えないコストの削減と、見えない価値の創出。
この2つを結びつけることで、経営における「守り」と「攻め」をバランスよく実現できるのではないかと感じています。

これから、ここから
私は今、「はじめの半歩(はんぽ)」というコスト削減専門の会社と連携し、電気代削減を入り口とした経営改善の取り組みを始めています。
彼らは、電気代だけでなくコピー機や契約費など、いわゆる“事務費”に着目し、施設ごとの削減余地を丁寧に見極めてくれます。

まずは電気代の見直しから。そして、そこから得られた原資を活用して、職員教育を強化する。それが施設の文化をつくり、経営を持続可能なものへと導く第一歩になると信じています。

「収入を増やすには、コストがかかる。でも、コストを削減するには努力がいらない。」

この逆説的な視点こそ、今の介護経営に必要な発想ではないでしょうか。

↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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