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【Well-Aging】留学生が増える理由

【末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
文末附有中文、泰文和英文翻译
ส่วนท้ายมีการแปลเป็นภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษ
Translations in Chinese, Thai, and English are provided at the end.

留学生が増える理由とは?―介護現場と学びの未来を見据えて
こんにちは。金曜日恒例の「ウエル・エイジング・アワー」をお届けします。
本日は、介護現場と学びの現場を結ぶ重要なテーマ、「留学生が増える理由」について、田村武晴さんと一緒に語ります。

近年、日本に来る外国人留学生の数が増えています。私自身、最近は大学に訪問し、中国からの留学生受け入れについての相談や、特定技能で働く方々との対話を通じて、その流れを実感しています。

田村さんも肌感覚として、外国人の数が増えているとおっしゃいます。
実際、大学の構内を歩くと、多くの学生が留学生です。少子高齢化が進む日本では、日本人学生だけで定員を埋めるのが難しく、大学側も留学生の受け入れに積極的です。

一方で、介護分野では「特定技能」や「技能実習」、そして「留学生」など、在留資格の違いによって支援体制も異なってきます。

昨夜のウエル・エイジング・タイライブのベルさんという特定技能で働く方との対話では、将来のビジョンや不安、どの制度を選ぶべきかという迷いが語られました。

たとえば、特定技能のビザでは1年更新が基本です。
これは本人にとっても、雇用する施設にとっても計画を立てづらく、大きな負担になります。就労ビザの違いや制度の複雑さは、単に人手不足を補うための仕組みではなく、来日する方々の人生設計そのものに深く関わっているのです。

特に印象的だったのは、中国からの留学生の背景です。
日本人にはなかなか想像がつかないかもしれませんが、中国では受験競争が非常に激しく、少しでもその波に乗り遅れると、進学先として日本を選ぶケースもあるようです。
ただし、その人たちは決して“あふれた”人材ではありません。
むしろ優秀な人たちが、日本の教育や介護の学びを新しい可能性として捉えているのです。

私たちは、こうした留学生が日本に来て、社会福祉学や老年学を学ぶ機会を提供することができるでしょうか。

大学によっては、日本語学校を併設し、N3レベルからN1へとステップアップする仕組みを整えています。
実際にお会いしたある留学生は、N1レベルの日本語力だけでなく、社会課題への鋭い視点も持っていました。

こうした優秀な人材が、介護の現場に関わってくれる可能性は大いにあります。
しかし、今の教育制度や受け入れ体制では、留学生のニーズや背景に必ずしも応えきれていないのが現状です。

たとえば、専門学校で学ぶ介護福祉士と、大学で学ぶ社会福祉士や老年学。
どちらも大切な分野ですが、学びの設計に時代の流れによる変化が生じていることに気付きます。

大学の4年間で介護福祉士の資格取得を目指すコースは減少傾向にあり、逆に社会福祉学や老年学など、幅広い視野を持った学びの必要性が高まっているのです。

さらに、介護経営を学ぶという視点も欠かせません。
たとえば、中国から来日する学生の中には、介護経営者の子どもたちも多く含まれています。
そうした人たちにとっては、現場での経験とともに、マネジメントスキルを体系的に学ぶことが重要です。

しかし、田村さん曰く、実際の現場では「経営」とは単なる数字の管理ではありません。
外国人スタッフの布団を一緒に買いに行く、通勤のバスの乗り換えをサポートする、体調が悪い時に病院に同行する——こうした「人に寄り添う経営」が求められているのです。
これこそが、本当の意味でのマネジメント力なのだと実感します。

大学などの教育機関には、ぜひその実際の現場の声も反映してもらいたいと感じます。
制度設計だけでなく、「人を育てる」「人を守る」という視点から教育と支援の在り方を再構築することが、これからの日本に必要ではないでしょうか。

そして、こうした情報を多くの方に届けるためにも、私たちが発信を続けていくことが大切だと思っています。
介護現場の声、留学生の想い、そして制度のすき間。そのすべてに目を向けながら、新たな「Well-Aging」のかたちを共に考えていきたいと思います。

↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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