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【介護経営】未来へつながる投資は価値創出の起点

【末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
文末附有中文、泰文和英文翻译
ส่วนท้ายมีการแปลเป็นภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษ
Translations in Chinese, Thai, and English are provided at the end.

【介護経営】未来へつながる投資は価値創出のはじまりです
今日は「未来へつながる投資は価値創出の起点」というテーマで、介護経営における「投資」について考えてみたいと思います。

ウエルエイジング・アワー対談版
(対談者)田村武晴/日本ウエルエージング協会理事・おうちデイ新聞発行責任者

本日は4月1日、新年度のスタート。
介護の現場でも、新しい職員が加わったり、入居者様との新しい関係が始まったりと、気持ちも新たになる日です。
そんな節目の日にこそ、「未来への投資」を見つめ直してみるのは意義深いのではないでしょうか。

「外国人スタッフ」と「育成」のこれから
最近、介護の現場でも外国人スタッフが当たり前になりつつあります。
しかし、その受け入れ体制はまだ十分とは言えません。
「とりあえず人手が足りないから」という理由だけで終わっていませんか?

国は、介護福祉士の資格取得を促進する制度を設けています。
これにより、たとえば技能実習生が「特定技能」を取得し、さらに介護福祉士になることで、より専門性の高い仕事が法的に許可され、在留期間の延長も可能になります。

ここで重要なのは、本人にとって「価値がある」と実感できるかどうか。
学びに投資し、資格を取得したことで給料が上がる。
そうした仕組みがあれば、学びは「自分の未来を創る投資」となります。

投資とリターンの見える化が必要です


病院では、高額な医療機器を導入すると診療報酬が増え、結果的に収益も上がります。
いわゆる「投資対効果」が明確です。
しかし介護の世界では、「この設備を入れたら売上がこれだけ上がる」というモデルはあまり整っていません。

ただし、まったくないわけではありません。たとえば、特別養護老人ホームでは、入居者6人に対して1人の介護福祉士を配置すれば、収入が増える「処遇改善加算」があります。
つまり、「資格者を育てて配置する」という投資が、確実に経営上のリターンを生み出す構造があるのです。

70万円の経費削減でできること
実際、ある100人規模の介護施設で、電力会社の契約を見直したことで年間約70万円の光熱費削減につながった事例がありました。この「浮いた70万円」をどう使うか。
私は、これは「教育への投資」に回すことを提案したいと思います。

たとえば、この70万円で職員研修を行い、外国人スタッフが記録を読めるようになる、リーダー層のマネジメント力を高める、あるいは施設内のコミュニケーションが改善する。
こうした変化は、職員の負担軽減やサービスの質の向上に直結します。

教育の効果はすぐには見えにくいかもしれませんが、3ヶ月、半年と続けることで、確実に現場は変わっていきます。これこそが「価値創出の起点」となる投資なのです。

利用者・家族・環境への投資も忘れずに
もちろん、投資すべきは職員の教育だけではありません。
利用者にとって喜びや変化を感じてもらえるような体験型イベント、家族との交流の場、さらには環境整備(例えば加湿器の導入や屋外ベンチの設置)も、立派な「投資」です。

こうした取り組みは、利用者の満足度を高め、結果として家族からの信頼を得て、施設全体のブランド力向上にもつながっていきます。

朝の申し送りは「計画確認の場」に
私がいつも大切にしているのは、「計画通りに進んでいるか?」という視点です。朝の申し送りや会議は、ただ情報を共有する場ではなく、計画の進行状況を確認する場でもあります。

職員教育でも、きちんとした「計画」があるからこそ、評価や達成感が生まれます。
そしてその達成感が、脳科学的にも「ドーパミン(報酬物質)」を生み出し、やる気の源泉となるのです。

お金ではなく、「達成体験」に価値がある
報酬は給料やボーナスだけではありません。「できた」「役に立った」「感謝された」という経験が、人を育て、組織を強くします。だからこそ、職員の頑張りが可視化され、評価されるような投資を計画的に行う必要があるのです。

AIを活用すれば、70万円で何ができるかの研修計画も1分で出てくる時代です。大事なのは、それを「実行」すること。そして実行の根拠になる「計画」をつくること。

これから、ここから
今日は新年度のスタート。
個人も法人も、「今年はどうありたいか」というビジョンを描きながら、ぜひ「価値創出の投資」を意識してみてください。

その一歩が、未来の介護経営を支える礎になると、私は信じています。

↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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