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【介護選び】高齢期の食べる力3要素

(末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております)
文末附有中文、泰文和英文翻译
ส่วนท้ายมีการแปลเป็นภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษ
Translations in Chinese, Thai, and English are provided at the end.

高齢期の「食べる力」3要素を考える
今回は「介護選び」というテーマの中で、特に高齢期の「食べる力」について考えていきたいと思います。
このテーマは「看取り介護」と密接に関係しています。「看取り介護」と聞くと、多くの方が「まだ先の話」や「自分には関係ない」と感じてしまうかもしれません。
しかし、看取りのプロセスは、実は「食べること」が難しくなる瞬間から始まるのです。

看取り介護と食べる力の重要性
高齢期において「食べる力」は、単に栄養を摂取するための行動ではありません。
生きる力そのものを支える基盤であり、その維持や支援が看取り介護の最初のステップとなります。
私自身、介護現場での経験を通じて、「食べる力」の低下が看取りの準備段階であると強く感じています。

高齢期の「食べる力」3要素とは?


1.栄養
栄養は高齢者の体を支える最も基本的な要素です。
低栄養状態になると、体力の低下や免疫力の減少が進み、病気や合併症のリスクが高まります。
栄養管理士が個々のニーズに応じた食事内容を提案し、適切な食形態(柔らかさ、大きさ、とろみなど)を整えることが重要です。

2.噛む力
噛む力の低下は食べる楽しみを奪うだけでなく、栄養摂取を阻害します。
歯科医師や歯科衛生士が定期的な口腔ケアを提供することで、噛む力の維持を支援します。
また、義歯の調整や口腔リハビリも欠かせません。

3.飲み込む力(嚥下能力)
飲み込む力は見過ごされがちですが、誤嚥性肺炎を防ぐ上で最も重要な要素です。嚥下のトレーニングやリハビリを行うことで、飲み込む力の維持・向上を図ります。

看取り介護における選択と倫理
食べる力が低下し、栄養を経管や胃ろう(胃に直接栄養を注入する方法)で補わざるを得ない状況になることもあります。しかし、この選択肢には身体拘束や倫理的な問題が伴います。例えば、経管栄養を装着することで自由が制限され、患者自身の尊厳が損なわれる可能性もあるのです。

日本では「身体拘束ゼロ」を目指す動きが進んでいますが、現場では多くの葛藤が存在します。
本人の意思を尊重しつつ、家族や医療チームと連携して最適な選択を模索することが求められています。

中国とのオンラインセミナーから得た気づき
最近、中国の介護関係者を対象としたオンラインセミナーを開催し、「食べる力」と「看取り介護」について情報を共有しました。このセミナーでは200名以上が参加し、多くの看護師や介護職員からフィードバックをいただきました。

印象的だったのは、中国では医療と介護の連携がまだ不十分であり、家族や医療関係者の理解が進んでいないという現状です。
一方で、日本の経験や知識に対する期待感が非常に高く、今後の国際的な協力の可能性を感じました。

これから、ここから
「食べる力」を支えることは、単なる栄養管理やリハビリではありません。
それは高齢者の尊厳を守り、最後まで人間らしい生活を支える重要な取り組みです。
これからも私たちは「食べる力」と「看取り介護」を結びつけ、より良い介護の未来を目指していきたいと思います。

この記事を読んでいただき、ありがとうございました。
これからはむせている人を見かけたら、よく観察してください。
どうぞ健康で充実した日々をお過ごしください。

↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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