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【介護選び】放棄できないお墓

【末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
文末附有中文、泰文和英文翻译
ส่วนท้ายมีการแปลเป็นภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษ
Translations in Chinese, Thai, and English are provided at the end.

【介護選び】放棄できないお墓と向き合う時代
本日は「放棄できないお墓」というテーマでお話ししていきます。
このテーマは、昨晩開催された「第9回 介護ビジネスグループコンサルピッチ大会 GCP0221」で取り上げられたものです。ウェルエイジングアカデミー主催のこの大会で、援人者代表の竹田繁紀さんが「祭祀財産」や「お墓じまい」についてプレゼンテーションをしてくださいました。

普段、介護の仕事をしていると「見取り介護」や「人生の最終章」に向き合うことが多いのですが、その先にある「お墓」の問題についてはあまり深く考えたことがありませんでした。しかし、竹田さんのお話を聞いて、これは介護の延長線上にある大切なテーマだと実感しました。

お墓は放棄できない財産
皆さんは「祭祀財産(さいしざいさん)」という言葉をご存知でしょうか? 簡単に言うと、お墓や仏壇など先祖を祀るための財産のことを指します。この祭祀財産は、相続財産と違って放棄することができません。例えば、遺産相続で土地や家屋などの財産を放棄することはできますが、お墓に関しては放棄できないのです。

「え? それならどうすればいいの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
竹田さんは、そうした疑問に応えるべく、遺骨の回収やお墓の原状回復、さらには寺院との交渉までを代行するサービスを提供されています。このようなサービスはまだまだ一般的ではなく、多くの人が「どこに相談すればいいのかわからない」と感じているのが現状です。

お墓じまいの現実と課題



お墓じまいは、単にお墓を撤去するだけではありません。
寺院との連絡や、遺骨の移動、場合によっては新たなお墓の手配まで、多岐にわたる手続きが必要です。これらを自分で全て行うのは大変な労力がかかりますし、何より精神的な負担も大きいでしょう。

竹田さんのお話では、「お墓を放置すると大きなトラブルに発展することがある」とのことでした。
例えば、古くなったお墓が倒壊してしまい、隣のお墓を壊してしまうようなケースも実際にあるそうです。この場合、持ち主には責任が問われることになります。「自分には関係ない」と思って放置してしまうと、思わぬ問題を引き起こしてしまうのです。

介護と終活のつながり
今回のテーマを聞きながら感じたのは、「介護」と「終活」は切り離せないものだということです。見取り介護を経験された方ならわかると思いますが、人生の最終章に向き合うと、自然と「自分の死後のこと」についても考えるようになります。自分のお墓はどうしよう? 遺された家族に負担をかけないためには何をしておくべきか? こうした課題に対して、介護業界がもっと積極的に関わるべきだと強く感じました。

実際、私は介護施設の施設長時代、葬儀業者の方々と勉強会を開催したり、看取り介護のプロセスについて意見交換を行ったりしていました。しかし、その当時は「介護施設が葬儀業者と連携しているなんて縁起でもない」といった偏見も多く、なかなかオープンな議論ができなかったのを覚えています。

しかし、これからの時代は違います。高齢化社会が進む中で、看取り介護から終活、そしてお墓じまいに至るまで、一貫してサポートできる総括が求められているのです。

相談できるプロがいる安心感
竹田さんのような「お墓の専門家」がいることで、多くの人が安心できるのではないでしょうか。普段は考えたくないことでも、「いざ」という時に相談できる相手がいるだけで心の負担は大きく減ります。

また、竹田さんは大々的な宣伝はしておらず、口コミや紹介を中心に活動されています。これは「信頼」を何よりも大切にしているからこそでしょう。実際、参加者の中にも「こうしたサービスがあることを知るだけで、自分の不安が軽くなった」と話されていた方がいました。

私たち介護業界の人間も、こうした専門家とつながることで、利用者の方々により良いサポートができると感じました。介護の現場では「知らないこと」をそのままにせず、専門家と連携して利用者の不安を解消していくことが求められているのだと思います。

これからの介護選びに必要な視点
「介護選び」と聞くと、どうしても施設選びやサービス内容に目が向きがちですが、人生の終わりに向き合う「終活」も大切な要素です。お墓じまいの問題は、まさにその一環であり、見て見ぬふりはできません。

これからの時代、介護業界はもっと多方面に目を向ける必要があります。看取り介護だけでなく、その後のプロセスまでサポートできる体制を作ることが、利用者にとっても大きな安心材料となるでしょう。

「放棄できないお墓」というテーマは、一見介護とは関係がないように思えるかもしれません。しかし、実際には深くつながっています。家族が安心して人生の最期を迎えられるように、そして遺された人々が不安なくその後を過ごせるように、私たち介護業界ができることはまだまだあると感じました。

ぜひ、皆さんも「介護選び」の際には、こうした視点を持っていただければと思います。
そして、困ったときには相談できるプロがいることを忘れずにいてください。

今日も良い一日をお過ごしください。

↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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