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【介護選び】おうちでできる生産性向上

【末尾に中国語、タイ語、英語の翻訳文を挿入しております】
文末附有中文、泰文和英文翻译
ส่วนท้ายมีการแปลเป็นภาษาจีน ภาษาไทย และภาษาอังกฤษ
Translations in Chinese, Thai, and English are provided at the end.

介護選びと生産性向上──自宅でできる工夫とは?
今回はおうちでい新聞発行責任者の田村武晴さんと一緒に「介護選びと生産性向上」についてお話しします。
特に、「おうちでできる生産性向上」に焦点を当てながら、介護報酬の加算制度や、介護の現場での工夫について考えてみたいと思います。

介護報酬における「加算」とは?
介護事業所の収入源には、基本報酬と加算報酬の二種類があります。
基本報酬は、利用者の要介護度に応じた一定額で設定されていますが、それだけでは十分なサービス提供が難しいこともあります。
そのため、施設が追加の取り組みを行った際に加算として報酬が増える仕組みが導入されています。

加算は、例えるなら旅行のオプションサービスのようなものです。
基本料金で提供されるサービスに加え、「より快適な滞在を提供するための特別なプラン」が加算のイメージに近いでしょう。
例えば、看取り介護や認知症ケアの強化、褥瘡(床ずれ)の対応など、医療機関で提供されていたサービスを介護施設でも実施することで、加算報酬が認められます。

介護の生産性向上とは?


介護に「生産性向上」という言葉が使われることに違和感を覚える方もいるかもしれません。
しかし、国がこの言葉を使う理由には明確な意図があります。介護は、かつて「措置制度」として、困っている人を救済する仕組みとして存在していました。
しかし、介護保険制度の導入によって「選択できるサービス」へと変化し、市場性を持つようになりました。

つまり、利用者が自分に合った介護を選べる時代になったのです。
その中で、介護事業者がより良いサービスを提供するために、効率よく運営し、より高品質なケアを実現することが求められています。
これこそが「生産性向上」の本質です。

介護現場での生産性向上の具体例
生産性向上を実現するためには、現場の工夫が欠かせません。
例えば、ICT(情報通信技術)やAIを活用することで、職員の負担を減らしつつ、質の高いケアを提供することが可能です。

  1. 記録業務の効率化
    介護記録を手書きで行うのではなく、タブレットや音声入力を活用することで、記録時間を大幅に短縮できます。
    例えば、1時間かかっていた記録業務を10分に短縮できれば、残りの50分を利用者のケアに充てることができます。
  2. バイタルデータの自動収集
    スマートウォッチやセンサーを活用して、利用者の心拍数や血圧、体温などのバイタルデータをリアルタイムで記録し、異常があれば即座に対応できる仕組みを整えることが重要です。これにより、事故や体調不良の早期発見が可能になります。
  3. 加算を活用したサービスの充実
    施設ごとに異なる特色を打ち出し、利用者にとって魅力的なオプションサービスを提供することも、生産性向上の一環です。例えば、認知症対応の強化、機能訓練の充実、食事の質向上などを実施することで、利用者の満足度も高まり、経営的にも安定します。

在宅介護における生産性向上の可能性
施設だけでなく、在宅介護でも生産性向上の工夫は可能です。家族が介護に関する知識を身につけることはもちろん、ICTを活用することで、より負担の少ない介護を実現できます。

例えば、家の中に設置されたセンサーが家族の健康状態をモニタリングし、異常があれば通知するシステムが開発されています。
また、訪問介護スタッフとの情報共有を円滑にするアプリを活用すれば、介護の質を高めることができます。

さらに、介護に関する情報を学ぶ機会を増やすことも重要です。介護施設と連携し、在宅介護のスキルアップを支援する取り組みが求められています。

介護の未来──選択肢の拡大へ


介護業界は今、大きな転換期を迎えています。国が求める「生産性向上」とは、単なる効率化ではなく、「より良いサービスを提供するための進化」を意味します。利用者が自分に合った介護を選び、より快適な生活を送れるようにするためには、施設も家族も意識を変え、時代の流れに適応していく必要があります。

生産性向上は、決して「介護の質を下げる」ものではありません。
むしろ、職員の負担を減らし、より利用者に向き合う時間を増やすための取り組みです。
これからの介護は、ICTやAIを活用しながら、より多くの選択肢を提供し、個々のニーズに応える形へと進化していくでしょう。

私たち一人ひとりが「より良い介護とは何か?」を考え、実践していくことで、介護の未来は大きく変わっていきます。
施設だけでなく、自宅での介護でもできる工夫を積み重ねていきましょう。

生産性向上のポイント

  • ・介護現場における生産性向上に関する課題の把握
  • ・課題の解決に向けた対策の検討、実施と効果検証
  • ・それらを通して人材育成、ケアの質向上、情報共を効率化する
  • ・利用者の安全確保や介護サービスの質の向上
  • ・利用者の状態変化やヒヤリハット事例の把握や分析
  • ・介護現場における生産性の向上に資する取り組みの促進
  • ・介護ロボットやICT等のテクノロジー導入後の継続的な活用支援
  • ・職員に必要な研修、講習等の提示
  • ・職員の負担軽減
  • 生産性向上推進体制加算(Ⅱ)
  • ・利用者の安全並びに介護サービスの質の確保及び職員の負担軽減に資する方策を検討するための委員会を設置する
  • ・見守り機器、インカム、介護記録ソフトウェア等のICT機器を1つ以上導入している
  • ・生産性向上ガイドラインの内容に基づき業務改善を継続的に実施する
  • ・事業年度毎に1回、厚生労働省に実績データを提出する(オンラインで実施)
  • 生産性向上推進体制加算(Ⅰ)
  • ・加算(Ⅱ)の要件をすべて満たしており、提出データによる成果が確認できる
  • ・見守り機器、インカム、介護記録ソフトウェアなどのICT機器を複数導入している
  • ・職員間の適切な役割分担(介護助手の活用など)を行なっている
  • ・事業年度毎に1回、厚生労働省に実績データを提出する(オンラインで実施)

↓↓↓詳細はPodcastから「ながら聴取」をしてください。

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